JACULA
12cm underground
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ヤクラ Italy
 ヤクラはアントニオ・バルトチェッティ(g)を中心に70年代中期に結成されたグループ。
 ジャケットアートから漂う背徳的な香りや、アルバム自体の入手困難さなどがあって、一時期マニアの間では、憧れとも畏れともいえる複雑な期待感とともにこのバンド名が一人歩きしていた。
Tardo Pede In Magiam Versus 1975
サバトの宴
Tardo Pede In Magiam Versus
1. U.F.D.E.M. (9:02)
2. Praesentia Domini (10:58)
3. Jacula Varzer (6:21)
4. Long Black Magic Night (6:21)
5. In Old Castle (9:36)
 こうした音楽は、人によってとことんのめり込んでしまうか、生理的に受け付けないか、どちらかになると思う。
 ヴァンパイアでも甦りそうな鬼気迫るチャーチ・オルガンと魔女の呪いのようにシャウトする女性ボーカル。決して気持ちのいい音楽ではない。神を冒涜する黒ミサのようでもあり、敬虔なクリスチャンなら確実に顔をしかめるはずである。
 だが、私はこう考えてしまう。
「なぜこんな音楽が生まれてしまったのだろうか?」と。
 音楽そのものよりも、音楽を創ったバルトチェッティの精神構造への興味。彼をここまで駆り立てるものは何か?
 単に狙っただけと見る向きもある。しかし、だとすると唐突に現れるワルツ「Jacula Valzer」みたいな曲の説明がつかない。なぜここもドロドロの暗黒にしなかったのだ? むしろこのギャップが怖い。
 バルトチェッティは黒魔術に傾倒していた人物。曲の中になにか本物の呪いでも仕掛けているんじゃないか?と本気で疑いたくなってしまう。
 万人にお薦めできる作品ではないが、ホラー映画でも見るようなつもりで聴くと、案外楽しめるかもしれない。「音」の情報しかない分、かえってイマジネーションが掻き立てられるのだ。
★★★★★★(6)
last update:2005/04/01
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