JETHRO TULL
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ジェスロタル United Kingdom
 奇才(奇人?)イアン・アンダーソン率いるジェスロ・タル。1969年のデビューから現在に至るまで非常に息の長い活動を続けているバンドである。それだけ高く評価されているということなのだが、日本ではいまいちウケが良くない。やはりイアンの乞食のような容姿が悪いのか(笑) だが、フルートやアコギを手にステージを駆けまわり、昔話の語り部のように歌うイアン・アンダーソンのライヴ・パフォーマンスは非常に目を惹くものがあり、“カリスマ”とは彼のような人のことを言うんだと納得させられる。
 音楽的には他のプログレのような大袈裟なところはあまりなく、フォークを基調とした牧歌的なハードロック(?)といった感じ。そしてポイントはやっぱり随所に出てくるイアンのフルート。ロックでフルートといったらこの人!っていうぐらいトレードマークになっている。彼の一本足奏法は王貞治の一本足打法に匹敵するものがあるぞ(笑)
 余談だが、ジェスロ・タルは89年にグラミー賞を受賞。だが受賞したのはなんと「ヘヴィメタル・ハードロック部門」!
 いくらなんでも「メタル」はないよなぁ〜。
http://www.j-tull.com/
This Was 1968
日曜日の印象
This Was
1. My Sunday Feeling (3:43)
2. Some Day The Sun Won't Shine For You (2:48)
3. Beggar's Farm (4:20)
4. Move On Alone (1:59)
5. Serenade To A Cuckoo (6:11)
6. Dharma For One (4:15)
7. It's Breaking Me Up (5:05)
8. Cat's Squirrel (5:44)
9. A Song For Jeffery (3:24)
10. Round (0:49)
 ジェスロ・タルの1stアルバムで、オリジナル・メンバーで制作された唯一の作品。
 60年代後期という時代、そして初代ギタリストのミック・エイブラハムズの影響により本作はまだブルーズ・ロック色が濃厚だが、イアン・アンダーソンのボーカルとフルートの存在が、他のブルーズ・ロック・バンドとの間に決定的な差を生んでいる。
 初期の代表曲「A Song For Jeffery」も収録されているので、ジェスロ・タルを語る上では欠かせないアルバムといえる。
★★★★★★(6)
last update:2005/04/17
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Stand Up 1969
Stand Up
1. A New Day Yesterday (4:02)
2. Jeffrey Goes to Leicester Square (2:07)
3. Bourée (3:39)
4. Back to the Family (3:41)
5. Look into the Sun (4:19)
6. Nothing is Easy (4:17)
7. Fat Man (2:46)
8. We Used to Know (3:53)
9. Reasons for Waiting (4:01)
10. For a Thousand Mothers (4:14)
 2ndアルバム。オープニング・ナンバーを聴くとまだ前作の延長線上のブルーズ・ロック路線かと思うが、なんの、2曲目以降は一転してトラッド色が強くなり、いよいよイアン・アンダーソンの本領発揮というところである(全曲イアン作)。
 これはブルース志向の強いミック・エイブラハムズが抜け、マーティン・バレが加入した影響が大きい。といってもマーティンがこうした音楽性をバンドに持ち込んだのではなく、ブルースからの脱却を図ろうとするイアンの考えを理解し、その実現に協力できる人物がマーティンだったのである。彼はこの後、現在に至るまで、イアンの右腕としてバンドを支え続けている。
 初顔合わせということで、まだまだ荒削りな面もあるが、トラッドとハードロックが融合したジェスロ・タルらしい音が形成されつつあり、ここにきてようやくスタートラインに立ったという感じ。まだまだ先は長い。
 バッハをモチーフとしたインストナンバー「Bourée」は名演。

※なおミック脱退からマーティン加入までのブランク期間(約1ヶ月)、予定されていたライヴをこなすために2名のギタリストがバンドに出入りしている。そしてその2名というのが凄い。1人はブラックサバスのトニー・アイオミ。そしてもう一人は、イエスのスティーヴ・ハウである。
★★★★★★★(7)
last update:2005/04/18
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Benefit 1970
Benefit
1. With You There to Help Me (6:24)
2. Nothing to Say (5:16)
3. Alive and Well and Living In (2:51)
4. Son (2:55)
5. For Michael Collins, Jeffrey and Me (3:55)
6. To Cry You a Song (6:16)
7. A Time for Everything? (2:47)
8. Inside (3:51)
9. Play in Time (3:51)
10. Sossity; You're a Woman (4:40)
 3rdアルバム。もはやブルーズ・ロックの影は完全に消え失せた。イアンのアコースティック・ギターとフルートから流れるトラッド・フォーク的な音に、マーティンの鋭いエレクトリック・ギターが絡むジェスロ・タル様式は本作でほぼ固まっている。
 更に本作ではジョン・エヴァンをゲストに迎え、鍵盤の導入にも本腰を入れている。「With You There To Help Me」「Nothing To Say」「Alive And Well And Living In」などの楽曲で使用される生ピアノは、イアンのボーカルの泥臭さを中和しムーディに演出している。ここで鍵盤楽器の必要性を感じたのだろうか、ジョン・エヴァンは次作から正式メンバーとなり、タルの音楽に鍵盤は欠かせなくなった。
 6拍子の「With You There To Help Me」は、本作までのタルの中では最もプログレらしい曲。
★★★★★★★(7)
last update:2005/04/26
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Aqualung 1971
Aqualung
1. Aqualung (6:33)
2. Cross-Eyed Mary (4:10)
3. Cheap Day Return (1:23)
4. Mother Goose (3:54)
5. Wond'ring Aloud (1:55)
6. Up To Me (3:16)
7. My God (7:12)
8. Hymn 43 (3:18)
9. Slipstream (1:13)
10. Locomotive Breath (4:26)
11. Wind-Up (6:05)
 4th。タルの人気と地位を確立した名作。
 シンプルな曲が多いためディープなプログレ・ファンには物足りないかもしれないが、複雑な曲ばかりが“プログレ”ではないという見本みたいなもの。ハードなリフが印象的なタイトルナンバー、次作の伏線的な大作「マイ・ゴッド」、シングル・ヒットした「賛美歌43番」等名曲ぞろい。
 個人的なお気に入りはラストの「Wind Up(終末)」。ピアノとヴォーカルだけで始まり、徐々に他の楽器が入ってきてハードな展開になった後、また最初の静かなパートに戻るというプログレ的展開も良いが、なによりこのヴォーカル・メロディに惹かれる。なんだか遠い日の卒業式を思い出させる切ないメロディだ。
★★★★★★★(7)
last update:2003/12/22
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Thick As A Brick 1972
ジェラルドの汚れなき世界
Thick As A Brick
1. Thick As A Brick (Part One) (22:39)
2. Thick As A Brick (Part Two) (21:10)
 5th。タルの最高傑作。冒頭でタルの音楽は大袈裟ではないと書いたが、本作と『A Passion Play』は例外。ともにアルバム1枚全1曲という大作である。
 ジェラルド・ボストックという天才少年が書いた詩に基づいて製作されたことになっているのだが、実はその詩は全てイアンがでっち上げたものだったという、いかにもタルらしいユーモアに溢れた作品。「コンセプトアルバムへの皮肉」がコンセプトになっていると考えることもできる。
 40分を越える曲だが、フォーク、ロックはもとより、ボレロ、室内楽まで出てくる変化に富んだ展開は聴衆を全く飽きさせない。かといって奇をてらっただけのキワモノでは断じてなく、あくまでベースはタル流ハードロック。フルートをピーヒャラやったり、オッサン臭く歌っておきながら、決めるところでビシッと決めるのがカッコイイのだ。CDの2-14:00以降のたたみ掛けるようなリズムにおけるフルート、ヴォーカルの圧倒的なカッコ良さは、それ以前の「カッコ悪さ」があるからこそ引き立っているのである(笑) ルックスにこだわる軟弱なリスナーなど、こっちから願い下げだ!
 なお、どうでもよいことだが、昔私はこの曲のベースを完コピしたことがある。今はもう忘れちゃって弾けないだろうけど。
★★★★★★★★★(9)
last update:2003/12/22
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